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てにらぼ

テニスを科学する -tennis training lab-

テニスと運動連鎖(グラウンドストローク編)

OKCCKC

よく指導の現場で「運動連鎖でボールを打て」「運動連鎖がしっかりしている」などといった評価が見られます。

具体的に運動連鎖とは、一体どのような動きをいうのでしょうか

 

運動連鎖(kinetic chain)とは読んで字のごとく、下肢から上肢(上肢から下肢)へ各関節を連鎖させ、末端へ爆発的な力発揮を行わせることです。

 

上肢から下肢への運動連鎖を「クローズドキネティックチェーン(CKC)」 

下肢から上肢への運動連鎖を「オープンキネティックチェーン(OKC)」

と言います。この二つを連鎖させることによって短時間で爆発的なパワー発揮が可能となります。

 

テニスのグラウンドストロークのイメージに置き換えると

いわゆる溜め動作となる、打つ方と反対方向に腰部を捻りながら荷重する動作はCKC

その後のラケットを持つ上肢末端への力発揮はOKCとなります。

 

上手い人の特徴

テニスのグラウンドストロークを例に考えてみましょう。

前半のCKCが使えていないと、上肢の力発揮のみに頼ることとなり手打ちの状態となってしまいますが、上級者はこのCKCを無意識に行うことができます。

 

以下にトッププロのグラウンドストロークを例に、解剖学的視点から簡単に説明していきます。

CKC

軸足を固定させた後、軸足側の股関節を外転運動させることで、腰部に回転作用を発生させ、股関節筋群に弾性エネルギーを生じさせる。

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 ※ここで股関節外転とは、写真のようにやや内股にしながら、黄色矢印の方向に締める動作をいいます。

 

OKC

弾性エネルギーを踏込み足側の股関節内転運動によって踏込み足側に並進移動させる。この時踏込み足つま先が閉じたままだと身体回旋の可動域が制限されるためボールインパクトに合わせて踏込足つま先を解放する(回す)。

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速いラリーの展開などは、面を合わせるだけでも速いボールが行くと思いますが、ゆっくりなボールや打てるボールが来た時にパワーショットを打つために、このような効率的な体の使い方を押さえておく必要があります。

 

股関節の内転・外転動作のストレングストレーニングによる取得はチューブトレーニングが有効となります。チューブを使って、股関節周りのトレーニングをする選手は最近増えていますね。

次回は具体的なトレーニング方法を解説していきたいと思います。